CHOCO★BLOGG コーラをください

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

コーラをください

今日は保安パパの家族と、パパの妹家族と、ホセフィーナのいとことで、みんなでご飯を食べに行きました。子供4人、大人6人の大所帯。

そのときのこと。

13012010671.jpg

↑こんな風に外にテーブルが出てて、このまだ片付いてないテーブルが、私たちがいたところ。

ご飯もひととおり食べ終わって、談笑していたころ…

一人の小さい男の子が、スーパーの袋になにやらつめこんで、安っぽいおもちゃを取り出し、これを買ってくれないか、とテーブルを回ってきた。誰もかわない。男の子は、ちょうど私の反対側にいた、ガブリエラの飲み残しのボトルを指差し、

「このコーラはもう飲まないのか。飲まないのなら、くれないか。」

と話しかけているようだ。すぐにガブリエラは、ボトルに少し残ったコーラを、グラスに注ぎ、男の子に差し出した。物売りの男の子は、相当のどがかわいていたようで、一気にそれを飲み干し、

「ありがとう」

とお礼を言って去っていった。ガブリエラも、笑顔で、「どういたしまして」と答えていた。

アルゼンチンは、定義によって、発展途上国に含まれるか含まれないかの微妙な国だ。ぱっと見は、日本や欧米とかわらない生活がそこにあるように見えつつ、じっくり見つめてみると、そうではないところがたくさん見つかるし、過去の栄光を思わせる建物や、町並みをうかがうことができる。かといって、いわゆる「南米」「ラテンアメリカ」の感覚ともまた違う。

日本や、イギリスと何が大きく違うかといえば、やはり、貧富の差が大きいところだろう。しかし、この貧困層は、常にあったわけではなく、2001年におきた、経済危機によるところが大きいという。そのとき、通貨の価値が極端に下がり、それまで、1アルゼンチンペソ=1ドルだったところが、突然1ドル=3ペソになり、失業率が大幅にあがった結果、それまで南米の中でも、中流層に支えられて裕福だった国が、その多くを失い、貧困層が膨れ上がったそうだ。その後、少しずつ経済は回復し、持ち直してきてはいるが、貧困層の拡大という傷跡は消えないで残った。

レストランで楽しく家族と食事をし、おしゃべりしたり、携帯ゲーム機で遊ぶ子供たちの傍らで、安っぽいおもちゃを売り、飲み残しのコーラをねだる、同じ歳くらいの男の子を見ていて、私は複雑な気持ちになった。

足元には、おとなしい野良犬が、ゆっくり歩いている。時々、ほかの犬がやってきて、パタリと歩道にねっころがる。

そうこうしているうちに、大通りから、馬のひづめの音が聞こえてくる。1頭のくたびれた馬にひかれて、今にも壊れそうな荷台に乗り込み、ダンボールとごみの山をのっけて街をゆく、これまた貧困層の人々。カルトネロ(Cartonero)と呼ばれる人々。カルトネロとは、「ダンボールを集める人々」という意味だそう。

「ダンボールを集めてどうするのか」

と保安に聞いてみたら、

「ダンボールや、プラスティック、ボトルなど、再利用可能なものを、集めて売り、お金にする」

とのことである。

なんだそんなら、リサイクルしてんじゃん!いいことしてんじゃん!

と私は思うのだが。街の景観を壊すとか壊さないとかで、人々からは嫌われているらしい。意味がわからない。

動物好きな私からしてみれば、馬が大通りを歩いているだけでほのぼのするし、リサイクルしていいことしているのだから、しかもそれを集めて、人のためになり、モノを大事にするためになり、おまけに仕事を生み出しているのだから何も悪いことはないと思うのだが…

別に、ちりかみはくれないが、日本で言う、ちりかみ交換みたいなものだろうか。

もちろん、カルトネロも、薄汚れた服を着た、貧困層の人たちだ。

そして、レストランを後に、車に乗り込むと、そこにいきなり、車を誘導する人が現れた。無事に車をパーキングエリアから出した後、保安叔父のバタタは、彼に小銭を与えた。

「あの人、ポリスか何か?」

とまた保安にたずねると

「いや、勝手にいるだけ。」



要するに、車を誘導するから、金をくれ、ということなのだろう。そういえば、さっき、保安の叔母さんが運転する別の車に乗っていたときは。。。信号待ちで車をとめているとき、彼女は、「おい、そこのぼうや!」という感じで、交差点でうろうろしている子供を呼びとめ、小銭をあげていたな。。。

帰りに別のカフェによって、食後のコーヒーを飲んだ後、車に乗り込んだとき、そこにはまた、別の年老いた男の人がいた。車がたくさん停まっているところにたたずんで、その車たちが盗難やら、何か問題に巻き込まれないように、私はここにいるんですよ!という見張り役を買って出ているようだった。

帰りの車の中、そういう貧困層の人たちの話を保安とした。

「やはり、こういう場面にはたと気づくと、発展途上国というか、貧富の差を感じてしまう。日本では見ない光景だし、イギリスでも、階級の差は多いにあっても、こういうのはない。」

というと、

「確かにそのとおりなんだけど。でも、あいつらは、やる気がないだけなんだ。やろうと思えば、いくらだってできる。僕の家族だって、最初からお金があるわけじゃない。おばあちゃんのお父さんの世代が、ここへ移民で来たときは、ものすごい貧乏だったのを、代々、努力して築き上げてきたものだ。」

という。さらに、

「たとえば、うちのお母さんの家のメイドの子供は、貧乏でも、彼女が一所懸命働いて、息子を大学にやった。第一、この国は、大学教育がただで受けられるのだから、やる気さえあればなんとでもなる。そして、その息子は、今では大学を卒業し、きちんと資格のある仕事をして、小さいけれど家を買って、車も買って、人並みの生活をしている。そうやって、やる気さえあれば、いくらでも這い上がれるんだ。」

(ちなみに、この国において、メイドを雇っている、というのは至極普通のこと)

「でもさぁ、考えてもみなよ。生まれてきた環境によって、自分の人生がいかに左右されるか。紙や、ごみでできたような家に生まれ、食べることもままならず、親と一緒にダンボールを集める仕事に出るような子供時代をすごす人たちと、もともと裕福な家に生まれた、あんたみたいな子供たちと。やる気、うんぬんの問題だけじゃないような気がする。」

私は、スコットランドに住んでいるときも、貧困層の問題をこの目で見てきた。アルゼンチンのそれとは違うとはいえ、やはり保安が思うような憤りを覚えた。国の援助を上手に受け、働かない人々。やる気のない人々。だから、保安の言うことも正しいと思う。もともとの、貧困の理由が違うのだから、一概に同じレベルでは語れないにしても、少なくとも、この国の貧困層の人たちは、私からすれば、何かしようとしているように見える。スコットランドの貧困層の、国からの補助金を受けて、廃人のように暮らしている人たちとは、また違う。

でも、私がもし、安い中国産のおもちゃを売りつけ、呑み残しのコーラをねだらなくてはいけないような少女時代をすごしたとしたら…

その後、大学に行って勉強しようとか、あれをやりたい、これをしよう、というモチベーションにあふれた人生を送れるだろうか?

今日は、とても楽しい1日を過ごしたけれど、同時に考えさせられる夜だった。

↓ポチっとしていただけるとやる気がでます。コメントも、気軽に残してください☆
人気ブログランキング   にほんブログ村 海外生活ブログへ
関連記事

テーマ : 海外生活
ジャンル : 海外情報

コメントの投稿

Secret

各国々で

問題はあるんですね~
貧富の差も日本はまだマシなほうですね…。
とんちゃんは世界中の問題を見て来ているんですね、

No title

私もHumahuacaで小さな女の子が2人ヤギをつれて、片手に哺乳瓶を持っている姿をみました。普通に散歩しているのかと思って、かわいいから写真撮ろうとしたら、
「写真撮るなら金をくれ。」
最後に残っていた50センターボを渡すと、「1ぺそくれ。」って。でも本当に最後の50センターボだったから。「財布のなかみてよ。本当にないんだよ」って言ったら、あきらめて去っていった。観光客相手に貧しさを利用して商売する子供達、申し訳ないけど、少し腹もたったよ。そんな私はダメでしょうか。。。利用できる手段を最大限に利用してお金を集めてるんだよね。でも観光客は簡単にあやつれる、的な雰囲気が溢れていたHumahuaca市内はどうも好きになれなかったよ。。。

No title

はじめまして!
訪問者リストから来たリカです。
アルゼンチンですか~。遠いです!

パリから14時間ぐらいかかるんじゃないでしょうか?
でも、南米憧れます。
情熱的だしエキゾチックです。

また遊びに来ますね~。

コメントありがとう!

★えみごん33さん
そうですね。どこに行っても、それぞれの問題がありますよね。日本も、このごろ、貧困率、貧困率、というけれど、たとえば、このような貧困と比べたらずっとましなんだと思います。

★5Daちゃん
私も、アルゼンチン北部、ペルー、ボリビアなどのあたりを旅したとき、同じように思ったよ。あと、地下鉄とかで、乳飲み子を抱きながら、お金をねだる、女性とかも好きになれない。貧しさを利用して商売する、っていうのに、いやな思いをしちゃうのは、同感できる。微妙な気分になる。

確かに、観光客はお金を持っているし、かわいそうに思ってくれるから、お金をくれると思ってるんだろうね。カルトネロも、写真をとってみたいと思うことあるけど、もしも、写真っとっていい?って聞いたら、お金よこすならいい、って言われそうで、聞いたことない。ウマワカって、山が七色に見えるところだっけ?いっぺんにいったから、どこがどこだったか忘れちゃった(笑。

★リカさん
コメントありがとうございます!そうですね、アルゼンチン遠いですね。私はもともとスコットランドにいたんですが、今回こっちへ移ってくるとき、エールフランスでパリ経由できました。ちょうど、パリからだと、ブエノスへ飛ぶのと、東京へ飛ぶのと、同じくらいの感覚です。もうちょっと遠かったかな?またぜひ遊びに来てください。私も、おじゃましますね。
フリーエリア


最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
海外情報
218位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
ラテンアメリカ
6位
アクセスランキングを見る>>
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
フェイスブックページ
いいねを押してもらえると更新情報がタイムラインに流れます。
プロフィール

とんちゃん

Author:とんちゃん
横浜生まれの千葉県育ち純日本人。2000〜2009年UKで暮らし、ある日北欧に呼ばれ旅したところ何故か南米人と出会う。ひらめきと風にまかせ第2の故郷スコットランドを後にし、2009年10月よりブエノスアイレスへ。縁あって住むことになったアルゼンチンを自分自身もっと知るためにも、誰かに伝えたい何か、毎日の出来事を書いています。時々ほったらかしのブログを継続して使っているので、初期の記事はスコットランドにいたときのもの。ブログの良いところはいろんなネットワークが広がること。いつも好奇心いっぱい、楽しいことと面白い出会いが好きです。どうぞよろしく!

気づけば2014年7月より家族でノマド生活中。現在サンタフェ、アルゼンチン。

保安:
うちの彼。アルゼンチン人。コンピュータギークのエンジニア。出会った時は学生、今はいわゆるデジタルノマド。

セサミもん:
うちの猫。2008年5月生まれのスコットランドにゃん。

ネナたん:
うちの長女。2013年12月5日ブエノス生まれの地球人。ネナ(スペイン語でちっちゃい女の子)たん、とはお腹にいた時の愛称。



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

お茶のお誘い、お仕事、内緒の話など…上から何でもお気軽にメールどうぞ!^ ^ 基本リンクフリーですが、写真や文章など転載希望の方はいずれの利用法でも、ご一報ください。

最近の記事
リンク
blogram投票ボタン

ブログ内検索
RSSフィード
QRコード
qrcode.png
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

フリーエリア
free counters

スポンサーリンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。