CHOCO★BLOGG 親切なブエノスの人々

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親切なブエノスの人々

先日、満員御礼、ぎゅうぎゅうのバスに乗った時のこと。搭乗口で運賃を払った瞬間、

「妊婦さん乗って来たよ~!席ゆずってあげて~!」

と運転手さんがバス全体に大声で叫んでくれて、すぐさま、近くに座っていた女性が立ち上がって

「こっち、いらっしゃい!」

と笑顔で席を譲ってくれました。この妊婦様待遇、日本人の私にとっては恐縮なのですが、ここでは文化として浸透しています。時々、中途半端に混んでいるバスなんかだと、小心者の私は、つい後ろ向きにお腹を隠したりしてしまうのですが、さすがにこの頃では、後ろ向いたくらいではバレバレ。若い男性ならまだしも、ある程度お年を召した女性ですら譲ってくださるので、むしろ申し訳ない…くらいに思ってしまうことも。しかし、「いや、そんな!いいですから!」なんて断ろうものなら、私が座るまで、「こちらへ」「いやこちらへ」と席譲りの列が発生するのは目に見えているので、譲っていただいたら丁寧にお礼を言って、冷や汗かきながらもすぐさま座るしかありません。

これがアルゼンチン人に言わせると、むしろ

「すすんで譲ってもらわなくっちゃ!もっとエラそうにしてかないと!」

くらいの感じなんだそうで。ハーイ妊婦でーす!ってな調子で意思表示してかないとダメなんだそうです。いや、むしろ、でっぱったお腹が苦しい今よりも、ツワリや貧血で立ってるのが辛かったときの方がよっぽど譲ってほしかったんですけどね…トホホ

この大きいお腹ではさすがに、最近はスーパーでも、どこのお店でも、店員さんがまず「そこの妊婦さん、先にいらっしゃいー!」と優先的に通してくれます。日本人な私はうっかり、すいません、すいません、ってなっちゃいそうになりますが、ここはアルゼンチン、脇汗かきながらも「ご親切にありがとうございます」と愛想を振りまきながら、通してもらいます。今日は選挙の日だったせいか、午後寄ったパン屋さんもいつもに増して超満員。特におじいさんおばあさんが多く待っていて(なんでも、選挙会場で働いている人に、特にご老人から差し入れする習慣があるとかないとか)、介護の人がついた車椅子の人もいたのに…お腹が大きいというだけで、私の順番までにはあと8人くらいもいたのにお店の人が列を飛ばして対応してくださって。思わず、アセアセして「あー早く注文しなくちゃー」としどろもどろになってしまったのですが、飛ばされた周りの人も嫌な顔ひとつせず、「妊婦さんだったのね!先にどうぞどうぞ」って当たり前くらいの余裕。

でもいやな顔されることだって時々ありますよ。特に外国人。私が住んでる場所は、観光客にあたることも多いので。ある日、スーパーで列を飛ばしてもらったとき、

「なんで、先に会計できるの?」

って英語で聞かれました。

「この列は、妊婦優先列だからだよ。」

って説明すると、

「そんなこと、英語で 書いてなかった!」

と逆切れ(笑)。いや、ここスペイン語圏なので、英語で書いてなくても当たり前なんですが…という言葉は飲み込みましたが。最終的には

「なんだそれなら仕方ないわね、知らなかったわ。」

で事なきを得ましたけどね。

ブエノスで妊娠・出産、子育てをしている、日本人の女性はみな口をそろえて言いますけど、そもそもが、子供がとても大切にされている。だから妊婦でも暮らしやすいし、子育てもしやすい。社会に子供のいる場所がちゃんとあるというか、子供を変な風に特別視していない、いや、そういうよりも「私たちもみな子供時代を過ごし、多目に見てもらって育ってきたんだ、だからこそ子供を大切にかわいがろうじゃないか」みたいな風潮を感じます。

先日も、1歳の息子がいる友達とカフェにいたときのこと。ちょうど最近、歩き始めたばかりのその息子くんは、とにかく自分の足で歩いて動けるのが楽しくてならないようす。いくら席に連れ戻しても、すぐにパタパタと歩いて、周りのテーブルのお客さんたちに愛想を振りまきに行ってしまいます。

そんなちびっこちゃんをほほえましく思う一方で、お店側の人にも危ないし、他の人にも迷惑かもしれないし、息子くんにも何か危ないかもしれないし、と慣れない私は冷や冷や。しかし、お客さんはみな、

「かわいい、あかたん、どうちたのー!おなまえなんていうのー」

なーんて、息子くんに話しかけたり、嬉しそうに構ってくれたりするんですね。単なるイメージかもしれませんが、この情景、余裕のない日本とかイギリスでは想像つかない。。。

それでも、カフェのウェイトレスさんは、お昼時で忙しかったせいもあってか、なんか対応が冷たいような気がしていたんです。もしかして子供嫌いな人かな…申し訳ないな、やっぱり赤ちゃんが歩き回って危ないからかな…水をこぼしたり、食べこぼしたりして床もめちゃくちゃにしちゃったし…なんて思っていた矢先。ママである、友だちがトイレに行くと、私と2人残された息子くんは、ママの姿が見えなくなって心配になってしまったのか

「うわああああああんんん」

と泣き始めてしまいました。さっきまで、仏頂面だったウェイトレスさんがやってきて、怒られるのかと思いきや、

「私もね、小さい娘がいるのよ。もう、うろちょろうろちょろ大変でね、この子どころの騒ぎじゃないわよ、その男の子はよっぽど大人しいほうよ!(私のお腹を見ながら)アナタは赤ちゃん一人目?これから、どんどん慣れて行かないとね!」

とニッコリ笑ってくれました。私も嬉しくなって

「ほんとですね!子供への対応を、こうやって日々学んでるところです。この子、ちょうど最近、歩き始めたばかりなんです(なので歩くのが楽しいみたいなんです)!泣いてるのは、ママがトイレにいっちゃったから~~」

と言うと、

「なるほど、どおりでね!」

とまたニッコリ。

床に落ちたビスケットなどを私が拾おうとすると、

「いいのよ、子供は汚して当たり前なんだから、私に任せなさい」

といわんばかりに、床をキレイにお掃除してくれました。

すごい、みんな大人!!!
少子化なんて、どこ吹く風!!!

街には、妊婦さんや、小さな子供連れが溢れています。

私は、もともと子供が余り好きでありませんでした。というとやわらかめなのですが、むしろ子供嫌いでした。自分が妊娠してから、意識は少しずつ変わってきてますし、自分の子供をかわいがれる自信はあるにしても、今まで自分に全く関係のない周りの子供たちや、その親たちに手を差し伸べたりする心の余裕は全くなかった。TPOを気にせず子供が騒いでいるのにほっておくお母さんとか信じられなかったし(この辺の感覚は今でも大幅には変わらず、自身がそういう状況になったらやっぱり多少厳しくなると思うけど)、妊婦さんだって「妊娠して出産するなんて、子供のほしい人がする個人的なことであって、人の勝手、私が関わることでもない、人に助けてもらって当たり前と思うな」なんて思っていて、冷たい人間でした。そんなだったので、自分自身が妊娠しても、「私(たち)の勝手な都合で妊娠したのだから、他人に迷惑をかけたくないし誰の助けもいらない、一人で対応する、列だって普通の人と同じに並ぶ」って思っていました。もともと、なんでも一人で頑張ってしまう性格で、気軽に人に助けを求めたりするのが苦手なタイプでもあります。

でも、ブエノスアイレスの街の人の優しい対応に今は、そんな過去の自分を反省・後悔するし、器ちっちゃいなーと恥ずかしく思います。もっと余裕を持って、見知らぬ人にも優しくできるような人にならなければ。子供は社会の宝くらいの感じで、大切にする人たちを見ていると今までの私の、未熟な意識がくつがえされるようです。妊婦さんや子供を優遇するのは、街の人々の器の大きさから来るものだけではなく、どうも法律でも決められているくらいのレベルなそうです。未確認情報ですが。

カフェを出て、向かいの公園に向かうときにも、うっかり、まだ赤のうちに道を渡ろうとしたら、子連れと妊婦の私たちに、後ろを通りかかった見知らぬおじさんが、

「Cuidado!(危ないよ!)」

とウインク。

青になったのを確認して渡ろうとするとき、

「Ahora!(いまだよ!)」

と笑顔で言って去っていきました。お腹が大きかったり、これから子供をつれて歩いたりする中で、すれ違う街の人たちとの交流がさらに増えていきそうです。


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テーマ : アルゼンチン
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そこがラテンの好きなところ

ほんとにすばらしいですよね。
ブエノスアイレスの人々優しいです。
うんうんうなずきながら読みました。
確かに中南米は子連れや妊婦さんや高齢者に親切な国が多いと思います。
以前私もコロンビアのメトロバスに乗ってたときに、子連れの人から席を譲れって言われました。http://diafeliz.blog79.fc2.com/blog-entry-785.html
中南米でラッシュアワーに地下鉄に乗ってると、向こうの席が空いたときに男性が「どうぞ坐ってください」と声かけてくれて座らせてくれたことが何度もあります。レディーファーストで。
ラテンから日本に帰るとこういう中南米の人とのつながりが懐かしくなります。

Re: そこがラテンの好きなところ

★dia felizさん
本当にみな、余裕があるってのか、優しいですよね!時々、見て見ぬ振りしてるなーっておばさんもいないこともないですが。若い男性は、もう例外なく、妊婦、子連れ、高齢者に席を譲ってくれますね。しかもスマートに。女性であるだけでも、かならずレディーファーストですもんね。私は未だに、つい日本人らしく、男性に先に道なんか譲ってしまうので、あっ間違えた、ありがとう、なんつって先に通してもらったりしてます…。

リンク読ませていただきました。この、「席を譲れ!」という自己申告もまたすごいですよね。笑 これはさすがに私、まだできない…というか、死ぬまでできなそうな。。。こちらでも、電車やバスは乱暴な運転が多いので、安全面を考えて、子連れは座ってください、ってことみたいですね。妊婦にも、優しくというのはもちろんのこと、お腹のせいで立ってると邪魔なので、座ってくださいよーってことかもな、とか時々思います。笑
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プロフィール

とんちゃん

Author:とんちゃん
横浜生まれの千葉県育ち純日本人。2000〜2009年UKで暮らし、ある日北欧に呼ばれ旅したところ何故か南米人と出会う。ひらめきと風にまかせ第2の故郷スコットランドを後にし、2009年10月よりブエノスアイレスへ。縁あって住むことになったアルゼンチンを自分自身もっと知るためにも、誰かに伝えたい何か、毎日の出来事を書いています。時々ほったらかしのブログを継続して使っているので、初期の記事はスコットランドにいたときのもの。ブログの良いところはいろんなネットワークが広がること。いつも好奇心いっぱい、楽しいことと面白い出会いが好きです。どうぞよろしく!

気づけば2014年7月より家族でノマド生活中。現在サンタフェ、アルゼンチン。

保安:
うちの彼。アルゼンチン人。コンピュータギークのエンジニア。出会った時は学生、今はいわゆるデジタルノマド。

セサミもん:
うちの猫。2008年5月生まれのスコットランドにゃん。

ネナたん:
うちの長女。2013年12月5日ブエノス生まれの地球人。ネナ(スペイン語でちっちゃい女の子)たん、とはお腹にいた時の愛称。



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