魚釣りに行ってきたぞ!
場所は、BerissoというLa Plataの近く。ブエノス中心から高速に乗って車で1時間ちょい。ビギナーには持って来いの立地、お天気にも恵まれ、さわやかな初夏日和、といった感じだったのですが…
船は8時ごろ出航だったので、朝5時起き。6時過ぎに家を出て車で向かいました。ワクワクと楽しみで、朝っぱらからノリノリの我々~!!現地集合で降りてみると…っとあれ!?1人足りなくね?約一名、大寝坊をかましたらしく、欠席。そこでまず朝からひと笑い。

よっしゃ~~!!釣ったるで~ぇ!!

いそいそと船に乗り込み、まずは運河の航海。気分はディズニーランドのジャングルクルーズ。いや、これ本物の運河ですから!!お客さん危ない伏せて!ワニが出ますよ!!
(嘘です、出ません)

途中に、ほったらかしの沈没船などもあり(もはや木とか生えてた)、ますますインディージョーンズ気分が盛り上がる。ここらへん一番テンション高かった。なんせ運河なので船も安定しているし、川も狭いし、クルーズ気分で余裕ぶっこいてた。
「警察通るから、みな隠れて!」その地域は船外にいると違法かなんかで?皆、船内に身を潜める。運河を越えるとポリスがあり、乗客名を書いた名簿を渡しました。…ここからが問題でした。警察での手続きを待っている間に船頭さんが「もうすぐ海(正確には汽水域、川と海が混じった場所)に出るんだけど、見て、あそこらへんから波がもう少し強くなるから」と説明してくれて。前方を見ると確かに、川が裾野のように広がったところから、波が出ています。その時は、へえーくらいに聞いていたのですが。
大海原に出てみたら、へぇーどころじゃない。どっしゃんばっしゃんとものすごい大騒ぎな揺れ!!大げさでもなんでもなく、体を支えるのに精一杯。遊園地のアトラクションやジェットコースターが大苦手の私のテンションはどんどん下がって行きました。もうムリーおろしてーぇと思っても時既に遅し、陸はるか遠く。その時点で朝の9時くらい。
「釣りポイントまでどのくらいの時間?」
と息も絶え絶えに聞いても、何度聞いても、あと1時間、と帰って来る。さっきからずっと1時間って言ってるけど全然時間経過してないのか、いつものように適当なのか。どうしたんだ?と聞かれても、怖い、としかいえず、愛想笑いもできず思考回路も停止してしまった。
「こんな揺れ大したことないさ。もっとひどいのはねぇ、うんらたかんたら。」
って船頭さんは経験談を話すけど、そりゃアンタは慣れてるよね。
「今は揺れが激しいけど、あともう少ししたら穏やかなところに出るからね。」
って言うけど、そのもう少しが全然来ないよね。
もう地獄のような時間でした。…怖すぎて。アルゼンチンはカトリックの国。船内にはマリア様が居たので思わず真剣に祈りました。どうかお助けください!船の内部に座って体を硬直させながら、両手両足で壁やら天井をつかんで体がぶっとんでいかないように支えるので精一杯。大丈夫かーとみなに言われても、言葉も発せないほどグロッキーな状態に。このボート、岸に帰る予定時間が夕方の5時。人生始まって以来の最悪に辛い時間があと8時間も続くと思うと気が遠くなった。
他のみんなは外にでて、ゆれに体を任せながら、お話して笑顔で盛り上がったりしている。
「外の方がラクだよ~!」
とか言ってる。
もう、釣りなんていいから帰りたい…釣りなんてしないから、中で待ってる。もう死にたい。とか思ってたけど、釣りポイントに到着したら、錨を下ろしたせいか多少ゆれがおさまったかのように思えたので、フラフラの状態で外に出ました。究極に怖かっただけで、不思議と船酔いは全然しなかった。酔い止めの薬は一応もらって、気休めに飲んだんだけどね。次々と船酔いで倒れるメンバーたちと交差するかのように私は、恐怖心から立ち直り、またテンションあがってきた。

船頭さんが、釣竿などすべてセッティングしてくれて、見渡す限りの茶色い大海原の上で釣り開始。ラプラタ川に、少し海の水が混じるところです。割と浅く水深は10メートルほど。船にレーダーがついていて、それで見る限りは魚の影らしきものも見えます。
釣り始めると揺れにも慣れて、楽しくて元気になってきました!確かに、中で踏ん張らず、外に出てゆれに体を任せたほうがラク。中にいると、「水平線をじっとみろーあの遠くに見える船をみつめろー」といわれても、先に船の内部がぐるーんぐるーんとなるのが見えてしまうので意味がないって言う。それから、立っている位置が水面より高ければ高いほど揺れが気にならないようだ。ちなみに私、スワンボートが大の苦手。何が楽しいのか全くわからん。たぶん前世は水上で溺れて死んだのだと思う。

私にもアタリが来たけど、まんまと逃げられた~!!うあーーー。でもかかっただけ嬉しい。しかし、最初のポイントではその後かすりくらいで誰も釣れず、次のポイントへ。

釣り師は総勢11名でしたが、結果は、このなまずちゃん(bagre de mar)と

corvina rubiaの2匹という大漁な結果に!でも、両方とも2キロくらいの大物なんでいいことにしましょー。あと、小物がかかった人が2名いましたが、小さかったのでリリースしました。それにしても、コルビナの釣れた瞬間の、金色に輝く美しさといったらなかった。
太陽が真上に上がり、気温も上がり暖かく、揺れに耐えつつ釣竿の反応も全くなく…となるとどうなるかというと、

こうなります。
ぐだぐだ笑
釣竿をにぎりしめながら寝ちゃいました。船酔いで潰れている人もちらほらいますし。それにしても、乗船前の集合場所で、
「これ、オマエの釣竿か?これじゃダメだ、細すぎる。折れちゃうぞ。」
そして行きのボートの中で、おにぎりをかじっていた我々に
「何か食べてるのか?あまり食べないほうがいいぞ!気持ち悪くなるからな!」
と諭していた、うっかり魚釣りのプロかと思っていたおじさんが一番ぶっつぶれていたのがウケた。

船上での1日をたっぷりと楽しみ、陸に向けて出発したのが4時過ぎ。帰りの1時間半は、私たちの慣れもあったのか、行きとは打って変わって穏やかな海。のんびりと昼寝なぞしながら、さわやかでゆったりした時間を過ごしました。みなうまく日焼け対策がなっておらず、変な日焼けをして、ところどころマッカッカでまたひと笑い。

この過酷な一日のお陰で、なんだか人間が一回り大きくなったような気さえした!その証拠に、ワイルドすぎて行きは渡るのが怖かった桟橋も、帰りはひょひょいのひょい。船さん、2人の船頭さん、お疲れ様でした。

…っと一日が終ると思いきや、ブエノスに帰ってお疲れ打ち上げ宴会!冷たいビールがこれほどうまいと思ったのは久しぶり!捌かれ中の獲物のなまずちゃん。なまずを釣った本日のウィナーが、釣りから料理まですべて監修。すばらしい。感動。

からあげにして美味しくいただきました。詳しくはのちほど料理部サイトの方にアップしたいと思います!
打ち上げ宴会もとっても楽しかった。でも、船の揺れ揺れ感覚がずっと体から抜けなくて、体がぐらぐらしてまともにたっていられず、料理もできないほどでした。それは、宴会が終わり帰宅して夜中3時近くなり、寝床につくまでずっと続きました。よく、電車に長いこと乗っていたりすると、家についてもずっと揺れている気分がするのと同じあれです。
結論としては、魚が食いたかったら、魚屋に行け!魚釣りは、また違った楽しみです。つれなくったって、このアドベンチャーで非日常体験楽しい。大恐怖から始まり、どうなることかと思ったけれど、いろんな意味でものすごく心に残る一日でした。こんなに楽しいことを一緒にわかちあってくれる仲間のみなさんの存在に大感謝!!また絶対行くぞーーー!!
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初夏の訪れ
そもそもがマイペースな人間なので、自分のペースで毎日過ごせるというのは本当にありがたい。でも、もっともっとやってみたいこと、まだ見ぬ新しい出会いなどがあるはずなので、それらを詰め込む余裕を各所にちりばめておきたいと思う今日この頃。何しろ、アルゼンチンに来てからだいぶん、生活のペースがゆる~めになってしまったので、本格的に忙しい日本人と比べたらアリンコくらいのスピードですがね。
そんな感じで、後ろから走ってくる時間に追いつかれないように、アリンコなりに毎日暮らしていたら、いつのまにか初夏と呼んでもいい季節が訪れていました。赤いセイボの花が、晴れた日には真っ青の青空となんともいえない美しいコントラスト。満開に咲き乱れる、藤色のハカランダはいつまで見ていても飽きず、うっとりしてしまいます。まだ今年は、ゆっくり見に行って写真をとるチャンスが訪れていないので、散らないうちに行かなくちゃ!
季節の流れにしたがって、八百屋さんに並ぶお野菜とか、フルーツも変わってきました。ブエノスでは、まだまだ、お店に並ぶ商品からから季節を感じることができて嬉しいです。今は、
騙す子!!
ってう尋常じゃない名前のフルーツが八百屋の軒下に並ぶようになりました。

これ。Damascos。毎年この季節になると、よく見るので気になっていましたが、一度も食べたことがなく、今年初めて挑戦してみた。オレンジ色の梅?とか思ってたけど、なんてことはない、アプリコット、あんずのことなのね~。たぶん、自分が気づかなかっただけと思うけど、日本でも英国でも、生の杏なんて食べたことなかったので(ドライフルーツばかりで)知りませんでした。
「一度も食べたことないの~」
と言ったら、うちの近所の道端の、ちぃーさなペルー人八百屋さんが
「ひとつ試してみなさいよ~」
とフレンドリーに勧めてくれたので、顔見知りのおばさんのそういう気持ちが嬉しくて1つ食べてみた後、ちょっと買ってみました。酸っぱくてちょっとだけ甘い香りがする、小さなモモみたいな味がして、いまの季節にぴったりのさわやか~な感じ。
梅といえば、今の季節、中華街に行けば、青梅も売ってる。ってことは梅ジュースが作れるってことじゃんね!今年は小さなビンにお砂糖と一緒に詰めて作ってみようかな。
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テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記
お笑いバレエ
バレエ?うーん。あんまり興味ないな…と最初は思ったのですが、よくよく聞いてみると
「出演者は男ばかり。」
「男が女役をする。」
「コメディ。」
え、何それ?ちょっと興味出てきた。
結論から申しますと、いやあね、これが、めーちゃくちゃ面白かったのです~~!!!!

Ballet con humorっていうグループみたいで(ウェブサイト、音がでます)、有名みたいです。今回はこれまた有名なテアトロ、Maipo Kabaretが会場となった、GRAN GALA DE BALLETて催しなのかな。
出演者のみなさん、普段はテアトロコロンなどの超プロなバレエのダンサーさん。結構お歳を召したおじさんが、女性に扮し、バレエの名作、果てはタンゴなどのパロディを続けて踊ります。プロだからこそできるこの絶妙なお笑いダンス!一つ一つがショートスケッチみたいになっていて、歯切れ良く、面白い!!大爆笑です。台詞があるスケッチも結構ありますが、スペイン語が100%わからなくても、世界共通なお笑いセンスは、全く問題なく楽しめます。そもそもが、あまり難しい台詞ではないので、私みたいな、かなりテキトーなスペイン語しかわからない人でも楽しい!クラシックバレエを知らない人でも楽しい!でも知っている人ならもっと大笑いなのかも?
笑いセンス的には、モンティパイソンとか思い出しました。
1時間半ほどのショーでしたが、久しぶりに、「あー終らないでー!もう少し見ていたい~!」と思いながら楽しめたショーでした。そして最後は大満足でおなか一杯胸いっぱい。こんなに大笑いして健康にも良さそう!
胸毛ボーボーあらわにしてフリフリのバレエ服着てたり、みんなツルツルに剃ってるのに、1人だけ腋毛ブハー!のダンサーが居たりなど、もう視覚的に最初から可笑しい可笑しい。
今回の講演も評判良くて、延長したみたいですが、マイポでのショーは、あと残すところ、明日17日土曜日と明後日日曜日18日を残すところのみのようです。うお~ちょっとコレ面白いから、超おすすめ~って声を大にして言いたい!
また次の講演あったら絶対見に行きたい!!そしてブエノスアイレスって、小劇場のカルチャーがとっても充実しているので、ちょっと首突っ込んでみたくなりました。何かと文化的に豊かな街です。
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ハカランダの季節
ブログでも毎年恒例になりつつある、ハカランダ写真集です。ハカランダが満開になったら、保安官と2人で散歩に行って、お花を堪能し、写真をたくさんとって、紫の花を楽しむのが毎年恒例になりつつあります。これがないと、春が来た気がしない!アルゼンチンで暮らしていく限りは、きっと毎年続けていくでしょう。

これは去年も日記に書いたサンマルティン広場のハカランダ。

お天気もいいことだし、別のハカランダ名所(!?)までちょっと歩いて…

こちらは、レコレータ墓地近くの、メタリックのお花のオブジェがある(Floralis Genérica)所の前の道(Figueroa Alcorta)沿いにある並木道。

アベニダ沿いに、途切れ途切れですが、ず~っとこうして並木道があるんです。これを植えてくれた人、本当にエライ!!先見の明がある!!大感謝~。

4年前、初めてブエノスを訪れたときもこの季節でした。そして、上の写真と全く同じアングルの写真をとった思い出。そして友達に、
「車が車線守ってない!車線からずれて走ってる!!」
と驚きの指摘をされた思い出(笑)。

意外にも(!?)アルゼンチンの国花は、ハカランダではなく、この赤い花、セイボ。セイボもちょうど同じ時期に花が咲きます。こうして、満開のハカランダの藤色と、セイボの赤を同時に見るときほど、じんわりアルゼンチンを感じることもないかも。

未だに名前がわかりませんが、こうして、背の低い紫の別のお花も、メタリックのお花と一緒に咲いています。

鳩さんも、ポカポカ気持ち良さそうに寝ているし、こっちまで幸せになります。春は本当にまぶしくて、美しい季節です。

真っ青な青空をバックに見つめるハカランダほど美しいものはないかもしれない…とうっとりしてしまう。いつまで眺めていても飽きることはありません。並木道の下を通れば、ほんのりと芳しいハカランダの匂いで一杯です。何度も胸いっぱいに吸ってしまう、とてもすがすがしく良い香りです。
去年は、ちょうどハカランダの季節に大雨が多くあり、花があっという間に散ってしまいました。上の写真は、1週間近く前のものですが、まだまだお花は満開に近いです。今は、お花が散り始め、少し葉桜…ならぬ葉ハカランダ!?になってきていますが、代わりに散った紫のお花が道にじゅうたんを作り、それもステキ。私は過去たったの4年しか、このお花を知りませんが、今年のハカランダが一番いいと思う!何しろお花が大きくて、たくさん付いていて、しかも長持ちしてる。
これからブエノスアイレスを訪れようとしている人には、ぜひぜひこの季節にアルゼンチンに来てほしい!季節も一年のうちで一番良く、お花も美しい季節。いつかうちのオトンとオカンがブエノスに来ることがあったら、絶対11月に来てほしいと思います。世界のみんなとシェアしたい美しさ。
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